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公開日

2024年7月24日

Microsoft 365とは?Office 365との違い、主な機能や導入のメリットをわかりやすく紹介

企業の6割がメール基盤にMicrosoft 365を採用しています。この記事では、 Microsoft 365とOffice 365 との違いを、Microsoft 365 の主な機能やメリットとデメリットについてわかりやすく解説します。 

Microsoft 365とは?

Microsoft 365は、最新の「Windows OS」、Word, Excel, PowerPointなどの最新のOffice製品、クラウドストレージ(OneDrive for Business)、TeamsやExchange Onlineをはじめとしたグループウェア、「Enterprise Mobility + Security(EMS)」などのさまざまなサービスを提供する、月額(年額)課金によるサブスクリプションサービスです。

1ライセンスでパソコン、スマートフォン、タブレットなど、複数のデバイスで利用できます。出社しなくても円滑に業務を遂行できる環境を整備する上で、必要な製品を利用できます。

関連記事:Microsoft 365の値上げや相次ぐSaaSライセンスの価格変動にどう対応するか。

Microsoft 365とOffice 365との違い

Microsoft 365 と間違えやすいサービスに、Office 365 があります。Office 365 と Microsoft 365 は、それぞれ別のサービスです。

Office 365は、2011年6月にパッケージ版のOffice製品のサブスクリプションサービスとして提供開始されました。その後、クラウドサービスの普及やリモートワーク浸透を踏まえ、Windows OS やセキュリティ機能を提供できるサービスとしてMicrosoft 365が登場しました。

その後2020年4月22日にサービス名称の変更とブランド統合があり、Office 365はMicrosoft 365に統合されました。大企業向けの一部プランでは、「Office 365」と冠したプラン名が提供されており、現在でも購入可能です。

Office 365 基本的な Officeアプリケーション(Word、Excel、PowerPointなど)に加え、Teams や SharePoint といったグループウェアを、サブスクリプション形式で利用できるサービス
Microsoft 365 上記「 Office 365 」のサービスに加え、WindowsOSとセキュリティ機能を備えた、サブスクリプション形式のサービス
従来 Office 製品(Office 2023など) 買い切り型のサービス。一度購入すれば Officeアプリケーション(Word、Excel、PowerPointなど)が永続的に利用できる

Microsoft 365 の主な機能

Microsoft 365 で利用できる機能は、契約するプランにより大きく異なります。ここでは、どのプランにも備わっている基本的な機能を紹介します。

最新の製品を利用

Microsoft 365 は、最新のOfficeアプリケーションやWindows OSを利用できます。1つのライセンスで複数のデバイスで利用でき、Office アプリケーションで作成したファイルやデータをクラウドに保存することで、複数のデバイスで作業を継続できます。

コラボレーション機能

Web会議やビデオ通話、チャットなどのコラボレーション機能は、Teams上で行えます。チームや個人同士でメッセージのやり取りを行うチャットでは、チームメンバー間でファイルを共有したり、コメントをつけられます。Outlookと統合することで、メンバーを簡単に会議に招待できます。

グループウェア機能

グループウェア機能では、メンバーのスケジュールや会議室などの設備の空き状況を、いつでもどこからでも確認できるため、チームで円滑に業務を推進できます。Microsoft 365では、Exchange OnlineとOutlookにグループウェア機能がついています。Outlookでは、メール送受信のみならず、連絡先やスケジュールをチームメンバーと共有できます。

クラウドストレージにデータを保管

法人向けプランでは、1ライセンスあたり1TBのオンラインストレージが提供されます。Officeアプリケーションで作成したファイルを保存、共有できます。PCの故障に備えたデータのバックアップ先としても活用できます。

セキュリティ

Microsoft 365では、メールセキュリティとエンドポイントセキュリティで、ランサムウェアやEmotetなどのマルウェアからデバイスとデータを保護します。主なMicrosoft 365のセキュリティ対策は次の通りです。契約するプランにより提供される内容が異なります。

  • Microsoft 365 Defender
  • Exchange Online Protection(EOP)
  • Microsoft Information Protection (MIP)
  • eDiscoveryコンテンツ検索・ケース
  • Microsoft セキュアスコア

関連記事:

Microsoft 365を導入するメリット

Microsoft 365を導入する主なメリットは次の通りです。

  • 初期費用を抑えられる
  • 常に最新バージョンのOfficeを利用できる
  • 安全性が高い
  • クラウドで管理が一元化できる
  • マルチデバイスで利用できる

初期費用を抑えられる

パッケージ版のOfficeの場合、Office導入のために1ライセンスあたり数万円程度の費用がかかることから、初期費用が高額になります。一方で、Microsoft 365は一定期間の使用権を購入するサブスクリプションサービスのため、導入初期の費用を抑えられる側面があります。例えば、一般法人向けのMicrosoft 365 Business Basicであれば、1ユーザーあたり月額650円から導入できます。

常に最新バージョンのOfficeを利用できる

Microsoft 365はサブスクリプションでの契約のため、更新作業やサポート終了によるバージョンアップが不要です。常に最新バージョンのOfficeを利用できます。パッケージ版のOfficeや買い切り型のOfficeの場合、新たなバージョンがリリースされても自動的に更新されません。長期的な視点では、Microsoft 365は契約の更新やバージョンアップが不要なため、更新作業を軽減できます。

安全性が高い

Microsoft 365はスパムやマルウェアの自動検出、データ漏洩や損失を防ぐためのDLP(Data Loss Prevention/データ損失防止)機能やデータ転送時の暗号化など、さまざまなセキュリティ機能が備わっています。特に一般企業向けの上位プランから大企業向けのプランに関しては、数あるクラウドサービスの中でも最高峰のセキュリティ環境を構築可能です。

クラウドで一元管理できる

Microsoft 365はクラウドサービスであるため、クラウドを介してすべてのアプリケーションが自動的にアップデートされます。システム担当者の方の個別の管理業務を大幅に削減でき、業務の効率化が可能です。また、ライセンスの割り当てや追加といった管理を一元化できます。ユーザーライセンスもサブスクリプションで月ごとの契約が可能となり、従業員数の増減に対応できます。

マルチデバイスで利用できる

Microsoft 365は、1つのライセンスでパソコン、タブレット、スマートフォン(電話)それぞれ5台までOfficeをインストールし、サインインできます。職場のパソコンや移動中のノートパソコンやスマートフォンなど、さまざまな場所から複数のデバイスで利用できます。

Microsoft 365を導入するデメリット

Microsoft 365の導入にあたってのデメリットは次の通りです。

  • 利用期間中はランニングコストがかかる
  • アップデートで使いにくくなる場合がある

利用期間中はランニングコストがかかる

Microsoft 365は、一定期間の使用権を購入するサブスクリプションサービスです。契約期間中は費用が発生します。パッケージ版のOfficeを利用している場合と比較すると、新バージョンごとにバージョンアップしているなら、コストはあまり変わりません。ただし、パッケージ版のOfficeをサポート終了まで長期間利用する場合は、コストが増えるケースもあります。

アップデートで使いにくくなる場合がある

Microsoft 365は、最新バージョンに自動アップデートされます。アップデートの内容によっては、メニューや画面などの仕様変更によって操作感が変わる可能性があります。急な仕様変更により、使い勝手がおちてしまい業務に支障が出るおそれもあります。自動アップデートで管理コストが下がるメリットがある一方で、使いにくくなっても費用がネックで利用をやめにくいデメリットがあります。

Microsoft 365 のプラン

Microsoft 365で利用できる機能は、各種プランによって大きく異なります。Microsoft 365のプランは、主に「家庭向け」「一般企業向け」「大企業向け」という3つのカテゴリーに分類されます。企業向けのプランであっても、企業規模や業態に応じて、「一般企業向けプラン」と「大企業向けプラン」に分かれています。

参考記事

【2024年比較表あり】Microsoft 365 の最適なプランの選び方

まとめ

この記事では、Microsoft 365について概要や機能、導入のメリットとデメリット、プランについてお伝えしました。Microsoft 365は、デスクトップ版のOfficeとMicrosoftのクラウドサービスがセットになったサブスクリプションサービスです。

クラウドとデスクトップの両方のアプリケーションを組み合わせて利用することで、さまざまな効果を生み出します。従来の買い切り型に比べて「更新作業が不要」「デバイスやOSを選ばない」など多くのメリットがあります。

Microsoft 365には、一般企業向けから大企業向けまで、さまざまなプランが用意されています。必要な機能を確認した上で、自社に適したプランを選択してください。